フリーソフトで台形補正をバッチ処理
書類や名刺をデジカメ等で撮影した画像から台形補正で正面から見たように切り抜いた画像を作成します。Photoshop等、グラフィックソフトには大抵、遠近切り抜き機能がついており手作業での切り抜きは可能ですが、バッチ処理で複数の画像ファイルを一括で処理できるものを検索しました。Windows、台形補正、フリーソフト、一括処理、ドラッグ&ドロップ、という条件。
なるきや
http://narukiya.fc2web.com/
AutoPersCrop104.zip
作者さんのサイトでは他の類似ソフトについてのレビューもあります。有料ソフトの購入を考えるなら参考に。
使い方、出来る事など
基本的に、コマンドラインで使うソフトなので準備や設定が少々手間です。サンプルのBATファイルを自分用に書き換えて利用するのが簡単でした。バッチファイルにドラッグ&ドロップで複数の画像ファイルを一括で処理できます。色のレベル補正、ノイズ除去、コントラスト補正などできます。PNG、JPEGで保存できます。詳しくはマニュアル参照のこと。おすすめ設定
台形補正だけ処理して、色やノイズの調整が必要なら他のソフトでする。台形補正、ノイズ除去、レベル補正を軽くかける(ノイズ除去は処理に時間がかかります)……の、2種を使い分けると無駄が無いと思います。cannyの設定は1だと処理がうまくいかない事が散見されたので2以上が良さそうです。レベル補正はガンマ値に対してシグモイド値が高いと色味が変わってしまうようなので数値を60程度に下げるか、レベル補正の処理はせず、コントラストのみ処理するか、あえて色関係の処理はしないのが無難かもしれません。背景は処理対象の輪郭を検出する邪魔にならないように線要素が無い方が良いです。下記サンプルの任天堂のURLのようにコントラストの弱い部分は、ノイズ除去を強くすると、ぼけて読めなくなるので、ほどほどの値にして、どんな画像でも、そこそこに処理できる程度に抑えた方がよいと思います。処理適用結果サンプル
※掲載画像は縮小+再圧縮してあるので実際のファイルより画質が劣化しています。・元画像
・台形補正のみ・・・-canny=2
・レベル補正+ノイズ低減・・・-canny=2 -levels=100,0,235,55 -nlmeans=5,10,5
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失敗例
カッティングマットのグリッドを輪郭検出してしまい?、うまくクロップできません。切り抜かれた画像を見ると、グリッドも正方形にはなっていないのが分かります。設定値でうまく合わせられるのかもしれませんが、参考に。↓
カッティングマットの上で撮影するなら、グリッドに平行に置くようにし、画面いっぱい、ギリギリまで寄って撮影するとクロップはうまくいきませんが、斜めにはならないので実用範囲かなと思います。方眼グリッドが比率調整の参考に利用できてむしろ便利かも?
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余白が付与されない設定は分かりませんでした。
余白無しでクロップできる設定にできれば尚良しです。
メモ
スマートフォンの台形補正アプリを使って撮影すれば、そもそも後処理する必要が無いです。デジカメにも台形補正機能を搭載している機種があるようです。画質の問題でデジカメを使う、スキャナが利用できない、枚数が10枚以上ある、等の条件が重なった、特殊な場面で活きるソフトだと思います。卓上で撮影する場合、撮影者の影が落ちたり、照明がムラになったり、変な苦労が生じて、使えるならスキャナを使った方が早い・・・です。台形補正以外の処理を個別で実行するバッチを用意しておけば、PNG、JPEGへの変換や画像のトリミング等、バッチで一括処理できるので便利です。(Photoshop等、持っていればそちらで可能ではありますが。)
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